悩みが行き詰まると、自分が何に悩んでいるのか、何を感じているのかということも分からなくなることがあります。
自分の無意識の感情と向き合う重要性は様々な記事にて書いてきました。
しかし、無意識の感情と向き合うことは非常に難しく、自分だけで気づくことすら難しいです。
今回は、無意識の感情に向き合うための心理ワークをご紹介します。
今回ご紹介するのは、エンプティチェアという心理ワークです。
下記の項目で、エンプティチェアについて解説していきます。
- エンプティチェアの手順
- エンプティチェアの実例
- カタルシス効果とダウンタイムについて
エンプティチェアは、心理的な深い悩みから日常の行き詰まった悩みまで幅広く対応できます。
また、直接的に悩みにアプローチできるため、解決に近づくのも早くなりやすいです。
ぜひ、参考にしてみてください。
エンプティチェアの手順
エンプティチェアは、文字道理椅子を使います。
椅子は、無ければイメージでも大丈夫ですが、あった方がやりやすくなります。
以下の手順で行います。
- 椅子に悩んでる自分を座らせる
- 悩んでいる自分に向かって質問をする
- 回答に対して理由を聞く
- 悩みに対して共感してあげる
手順を具体的に説明していきましょう。
1.椅子に悩んでる自分を座らせる
誰も座っていない椅子に、悩んでいる自分を想像して座らせてみましょう。
悩んでいる自分を具体的に想像して、客観的にみることも効果的です。
軽く挨拶をして打ち明けてみる想像をすると、ワークに入りやすくなります。
2.悩んでいる自分に向かって質問をする
実際に悩んでいることについて聞いてみましょう。
できるだけ優しく声をかけるようにします。
できる方は、子供に話しかけるようなイメージで話してみると効果が出やすいです。
例
- どういう風に悩んでいるの?
- どんなふうに感じるの?
- どんなことが苦しいの?
質問攻めにすると苦しくなってしまうので、ゆっくり様子を見ながら行いましょう。
3.質問に対して理由を聞く
質問を続けていくと、ふっと回答を言ってくれることがあります。
回答自体が気づきを与えてくれる(カタルシス効果)こともあります。
しかし、あまり核心を突かないフワッとした回答であることも多いです。
フワッとした回答だった場合には、どうしてそう思ったのか具体的に聞いてみましょう。
できるだけ優しく「うん、うん、そうなんだね」と聞いてあげる姿勢が大切です。
4.悩みに対して共感してあげる
ここまで深堀をすると、無意識化の悩みまでアクセスできることが多いです。
出てきた回答に驚くこともあると思います。
しかし、気づきや驚きで終わってしまってはもったいないです。
最後にしっかりと共感してあげましょう。
共感をするには、出てきた回答に対して「そうなんだ、そう感じていたんだね」と声をかけてあげてください。
自分を抱きしめたり、肩をさすってあげるようなイメージをしても良いです。
「頑張ったね、つらかったね」と声をかけることができればさらに効果が高まります。
しっかりと、感情を受け止めることができた無事終了です。
エンプティチェアの実例
この項目では、エンプティチェアの具体的な実例を書いていきます。
エンプティチェアの手順を見て、下記のように思う方もいると思います。
- 本当にこんなことで悩みが整理できるんの?
- 手順は分かったけどイメージがつかない
- どういう風に役に立つかわからない
エンプティチェアの使い方や使用例を挙げることでイメージをつかんでもらえたらと思います。
エンプティチェア実例
自分とエンプティチェアに座った自分の会話です。
自分「なんだか元気がないね」
チェア「うん」
自分「どうしたの?」
チェア「なんだか落ち込む」
自分「落ち込んでるんだ、なにかあったの?」
チェア「何もないんだけれど、なんだか寂しい」
自分「寂しいんだ、誰かに頼れないの?」
チェア「頼りたくない」
自分「頼りたくないの?どうして?」
チェア「なんだか怖い、見透かされそうで・・・」
自分「そうか・・自分は他人が怖かったんだ・・・」
自分「他人を信じるのは怖いね、怖くても大丈夫だから落ち着こうね」
こちらの事例は実際に行った事例をダイジェストしてまとめたものです。
モヤモヤした気持ちの正体がわかることで気持ちが楽になり無意識で感じていたストレスも少なくなります。
空いた時間などでも椅子さえあればできるので、実際に行ってみてください。
今回の事例は、車の助手席を相手に行いました。
ほかにもエンプティチェアの実例や、やり方としてお勧めできる動画をご紹介します。
紹介者によって少々異なりますが、自分に合う方法を探すのも良いと思います。
どちらも、わかりやすい動画でした。
是非参考にされてみてはいかがでしょうか。
カタルシス効果とダウンタイムについて
エンプティチェアなどの心理ワークで、自分の無意識に感じていた感情に気づいてハッとすることがあります。
このハッとするような気づきを、”カタルシス効果” といいます。
カタルシス効果を引き出せると、自分の心理をより深く理解することで癒しにつながっていきます。
カタルシス効果を引き出すことが、心理ワークやカウンセリングの目的でもあるのです。
しかし、カタルシス効果が強いと反動が起きます。
気づきがあってからしばらく無気力になったり、体がだるくなったりすることがあります。
おおよそ1週間程度で回復してくることが多いです。
焦らず、少し休憩するような気持で回復を待ってあげてください。
まとめ
この記事では、「エンプティチェア」という心理ワークについて解説しました。
- エンプティチェアの手順
- エンプティチェアの実例
- カタルシス効果とダウンタイムについて
エンプティチェアは非常に手軽で使いやすい心理ワークです。
問題が浮き彫りになりやすく、解決へのアプローチも早くなりやすいといえます。
自分の無意識下の感情に気づく「カタルシス効果」を起こすことで癒しが進みます。
カタルシス効果には、ダウンタイムが起きてしまいます。
休みながら回復を待ちましょう。
皆様が楽に生きることのお役に立てたら幸いです。
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