恐れ回避型愛着スタイルは、人間関係を築くのが苦手な人が多いです。
人と関わりたいという気持ちと、人が怖い、避けたい という気持ちがせめぎあってしまいます。
- 愛想よくふるまうことができるが、自分をさらけ出すことができない。
- 人と関わるのが好きだが、たまにすべての関係を断ちたくなってしまう。
- 普段は一人が心地よいけれども、たまに無性に孤独がいやだと思う。
もし、上記のようなことに心当たりがあったら、恐れ回避型愛着スタイルかもしれません。
こちらの記事では、恐れ回避型愛着スタイルについて下記の項目にて解説していきます。
- 恐れ回避型愛着スタイルとは
- 恐れ回避型愛着スタイルを苦しめるダブルバインドとは
- 恐れ回避型愛着スタイルの行動パターン
- 恐れ回避型愛着スタイルを克服するために
恐れ回避型愛着スタイルを詳しく知ることで、愛着障害への理解をより深めることができます。
自分や周りの人の心理を理解することにもつながりますので、ぜひ参考にしてみてください。
恐れ回避型愛着スタイルとは
恐れ回避型愛着は、非常に複雑です。
不安型愛着スタイル 回避型愛着スタイル の両方を持っている状態だからです。
不安型愛着の ”誰かに不安を聞いてほしい” という気持ちと
回避型愛着の ”人とかかわりたくない” という気持ちが、
両方とも存在してしまうので、常に心の葛藤が起きてしまう状態です。
この状態を、ダブルバインドといいます。
恐れ回避型愛着スタイルを苦しめるダブルバインドとは
ダブルバインドとは、二つの反対の圧力を受けてしまっている状態です。
1956年 アメリカの学者 ベイトソンによって提唱された心理用語です。
恐れ回避型は、人に近づきたいけど近づけないという気持ちで常に葛藤をしてしまっている状態になってしまいます。
この状態は著しくストレスを受けるので、非常に精神を害します。
ダブルバインドを起こすと、激しい葛藤を起こして身動きが取れない状態になってしまいます。
よく支持が一貫しない上司に苦しめられる部下に例えられることが多いです。
聞きたいことをうまく聞くことができない部下に対して
上司「わからないなら聞け!」
思い切って聞いた部下に対して
上司「それぐらい自分で考えろ!」
というような状態です。
よくある話ではありますが、
これでは部下は、もうどうしていいかわからずに、何もできなくなって当然です。
こういった辛さがダブルバインドにはあります。
人とかかわりたい! VS 人が怖い!
未解決の感情が二つあるために、両方の感情から、責め立てられてしまう状況なのです。
恐れ回避型スタイルの特徴、行動パターン
恐れ回避型スタイルの最大の特徴は、
不安型愛着と回避型愛着の特性が非常に強く、ダブルバインドを起こしている
ということです。
それによって、以下のような特徴がよく見られます。
- 初対面の人とは、仲良くできるが 深い関係に慣れない
- 人を信じたいが、信じることができないジレンマを抱えている。
- 自分にかかわってほしい、見てほしいという気持ちがあるが、
うまくいかないと、激高したり、激しく落胆する。
また、恋愛面での特徴も多いです。
- 最初好意的に思っていた相手が、こちらに好意を向けるのを感じた瞬間にいやになる。蛙化現象
- いつも最初は相手と仲良くできるが、突然相手がいやになる。
- 何か一つ、相手が期待に応えてくれなかったことで、激高してしまい、関係を破綻させる。
- 相手のことを心から信じることができず、相手は内心では自分が嫌いと思い込む
お気づきの方もいると思いますが
言い方や、レベル感が変わっただけで、特徴の内容はほとんど変わりません。
また、多かれ少なかれ誰でも持っている感情でもあります。
こういった感情に振り回されてしまうようになってしまうことが
愛着障害とも言えるのでしょう。
恐れ回避型愛着を克服するために
恐れ回避型は、不安型愛着と回避型愛着の両傾向がどちらも強い状態です。
その強さの度合い、バランスによって 感情の現れ方も様々なため
アドバイスについても様々になると考えています。
そのため、あまり具体的なアドバイスはしずらいところがあります。
私はまず、自分を責めることをやめるように言います。
恐れ回避型の人は、ダブルバインドによって自分を責め続けてしまうため
どういったアドバイスをしても、自分を責めてしまう傾向が強いように思います。
ですが、それをやめることが回復につながります。
もっとも・・・そんなに簡単にできることではないものでもありますので
ゆっくりやっていくと良いと思います。
インナーチャイルドのワークをお勧めしたいところですが
恐れ回避型の人は、トラウマなど、未解決の問題を抱えることが多いため
うまくいかないことが多いようです。
もし、心当たりがあるようであれば、
一度カウンセリングなどを利用してみてもいいかもしれません。
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